サイレント ヴィレッジ

「まぁ兎に角だ」

暫く無言で睨んでいると、沈黙に耐えかねてか享也が口を開く。

「逢う魔が刻には昔から神隠しの話がセットで付いてくるんだ」

「千と千尋の?」

「……。昼から夜に変わる間、昼と夜が混じりあう時間ってのが一番視えるらしいんだと」

私の渾身のボケを沈黙で抹殺すると、享也は何事も無かったかのように話を続けた。

「見えるって?」

「妖怪とか、幽霊とか……この世の物じゃねー奴らがだよ」

私が鈍すぎるのだろうか、呆れたような顔される。

そんな話をしているうちに、車はいつの間にか山の中を走っていた。

窓の外からは青々とした草木が見える。

「用心するに越したことはねぇよ。その友達も、お前もな」

「えっ、ちょっ、私も!?」

あまりにも突然に自分が話題に上り、私は心底驚いた。

だって全然関係ないじゃん。