「今朝は違ったの。まだ死にたくないって、こんなところで死んでたまるかって、そう思ったんだ。今までの私は、きっと生きたまんま死んでた。誰にも何にも興味を持たず、ただ親の言いなりになって、まるで人形みたいに生きてたから。そんな私が、アキの目にちゃんと生きてるように映ってるか、聞いてみたくなったんだ」
自分で言っておきながら、何言ってんだろって思ってしまう。
でも、でもね、アキはそんな私の言葉をちゃんと聞いててくれてた。
決して目を逸らさず、ただ真っ直ぐに……
「俺には、ちゃんとレイが生きてる姿が映ってる。誰よりも輝いてて、眩しかった。レイの見る世界全てが、輝いてるんだとさえ思えるほどに。だから、レイはちゃんと生きてるんだ」
ねぇ、アキ
私の見てる世界は、輝いてるのかな?
私がこれから見る未来は、輝いているのかな?
アキの言葉の一つ一つが、温かく柔らかい毛布のように、私の心を丸ごと包んでくれるようだったんだ。


