そして、二つ目―――
「ンンァ…ハァ…ハァ……」
部屋は、二段ベッドが手前と奥に並んだ、四人部屋。
その奥のベッドの二階に、バスタオルか何かに目張りがしてあって、私の目はそこに釘付けになっていた。
ギシギシと、ベッドが激しく軋む音が聞こえる。
だって……
「あぁ、あそこ。まだ夜には早いっちゅうのになぁ。節操ないこっちゃ。これやから外国人はなぁ、困ったもんやで」
彼は、オーバーに呆れたといったポーズをしてるけど、私はこの状況を飲み込むのに、少し時間がかかったんだ。
あぁ、そういうこと―――
彼は、夜がどうこうって言ってるけど、それ以前の問題でしょ?
一応、ここは共同部屋な訳で……
とは言っても、この状況では、何を言っても無駄なようだ。


