そして隣を見ると、アキも楽しそうに笑ってて、安心した。
最初に会った時からそうだけど、アキって纏っている空気が、少し孤独な気がするんだ。
いつも、独りの空気を漂わせている。
何か、その領域は、私たちが踏む込んではいけないような。
それが、少し寂しかったんだ。
「……イ、レイ?」
物思いにふけっていた私は、アキの声で呼び戻された。
「あっ、ごめん」
「疲れた?」
「ううん、平気」
「そう」
平気と言ってはみたけど、やっぱりアキのあの瞳で見つけられると、私の心臓はドクドクと激しく鼓動を増していくんだ。
あの眼差しを見慣れることなんて、なさそうだ。
でも―――
「アキの方こそ大丈夫?」
さっき覗き込まれた時に、アキの顔が少し苦しそうなのに、気付いたんだ。


