私がニコニコと楽しそうに話せば、

「……デートみたいでいいだろ?」

海音くんの言葉に驚いてしまってなにも言えずにいると

「なんだよ、俺とはイヤかよ?」

少し拗ねた顔をして私から顔を逸らす。そんな姿が可愛く思えて私は吹き出してしまった。

「なっ!なんで笑ってんだよ!?」

馬鹿にされたと思ったのかこちらを向いて怒っていたから

「ごめんね、違うから。海音くんが可愛く見えちゃって」

「……可愛く見えたら笑うのかよ…」

根に持ってるな、海音くん(笑)

「ごめんなさい。海音くんと…デート…スゴく嬉しいよ」

私が微笑んで返せば、海音くんもやっと笑ってくれた。

「よし!じゃあ約束だ。忘れんなよ、倫?」

「うん、大丈夫!絶対に忘れない」

指切りをしてまた歩き出す。

「クリスマスに街の雑貨屋行きたいな」

私が行きたい場所を伝えると

「雑貨屋で何か見たいのか?」

「うん。前に見た三日月に座るうさぎのペンダントが可愛くてね、ちょうどお小遣いも貰えるから買いに行きたくて!」

私が浮かれていると海音くんは何か考えていたけど微かに頷くと「そうだな、行くか!」と微笑んでくれた。


約束のクリスマスまであと一週間。
楽しみすぎて眠れないかも……。