溺愛彼氏と無口なお姫さま

「寺坂。のむ?」



「…………うん」






そして、寺坂にペットボトルを渡す。





助かった………飲むって言ってくれて………





これなら俺が

そっぽ向いてても不審がらないよな………





って、なんで俺はペットボトル渡してんの?





「ちょっ、寺坂ストップストッ………」






振り返って飲むのを止めていた

俺の声は途中で言葉にならなくなった。





なぜかって?





そりゃ、もう飲んでたからだよね………





「?………?」





寺坂が不思議そうな顔をしてくるが

わざわざいうことでもないと思い、






「いや、なんでもない」






しかし、俺の態度をみて考え込みはじめる寺坂。





そして思いつくことがあったのか、

バッと顔を勢いよくあげ真っ赤になっている。





あ、正解だな。

間違いなく俺と寺坂の考えてることは

同じだなと言える。





今日の初デートで初めて見れた

寺坂の豊かな表情にドキドキしてた俺は

映画が始まっても全然内容が入ってこなかった。