芹明「あの時、私だけ逃げてごめんな。」

花緒「謝らないで。あの時、私は蝶蘭の人間でありながら恐怖で殺れなかった。私にも責任はある。」

花緒はそういう子だ。

芹明「花緒らしいな。」

花緒「芹明もね。」

懐かしいなこの感じ。

芹明「いつまでもこうしてたい。」

花緒「それは無理。芹明を待ってる人たちのところに戻らないと。」

芹明「待ってる人か…。」

花緒「ほら見て。」

芹明「お母さんたちなんで?」

花緒「心配で駆けつけたんでしょ。」

芹明「いつも海外にいるくせに。」

花緒「親はねいつまでたっても子供の心配をして生きてくの。多分、私のお母さんも理緒に私の分の愛情を注いで育ててくれてるって信じてる。」

花緒はやっぱり強い。