夕食が終わって自室に行くと
さっき一旦置いといた美空の日記があって


さっきは全く読めなかったので
最初のページから読み始めた。


1ページ目は
去年のちょうど今頃。


『このままドナーが見つからなければ
私の余命は1年だと聞いた。
なんで私に未来はないんだろう。』



『今日少し発作が出た。辛い。
どうせ死ぬなら今でも後でもさほど
変わらないんじゃないんだろうか。
あーあ。私に進路希望とか
進路もなければ未来もないよ!』



『あと、半年になった。
あと半年、残していく親友を
大事にして後悔しないようにしよう。
私の半年後はみんなに囲まれて
病院で寝てるのかな?
みんなは泣いたりしてるかな?』



『あと、3ヶ月に迫ってるのに
葵に出会った。運命かな?
まさか、残り3ヶ月で人に出会って
情を交える関係を作ると思わなかった。』



『もうじき死ぬのに葵が好きだ。
あ〜!死にたくない!生きたい!
なんで!なんで私なの!
もう、病気なんて嫌だ!』



『ドナーが見つかった!
すごい嬉しい!葵と同じ長さを生きられる!
手術はめっちゃ危険らしいけど
生きたいから頑張る!』



『葵に病気のこと言わないとー!
早くしないと東京行っちゃうー!
葵に告白もしたい!』


そして、昨日の日記で最後のページ
たぶん今日から別の日記帳に書くのかな。



『あ〜結局言えなかった!
友達にも東京のこと言えなかった!
嫌われちゃうかな?
でも、私は葵の事は恋愛の好きだし
友達の瑠璃も優芽も勇気も好き!
みんなが私のこと嫌いでも
私は好き!ずっと、死んでも好きだよ!
生きたいけどみんなと離れたくない。
不安。1人は嫌だ!みんなが好き。
なんか今日の日記はありきたりで長いな
このまま書いててもありきたり過ぎて
読み返した時恥ずかしいから止めよ。
明日のために今日は寝よう!』