運命なんてありえない(完結)


「ありがとう」

照れたような笑みを見せ、包を開けていく


「これ…」

中身は私が大也くんに貰った時計と同じモデルのメンズライン


私も大也くんがしてくれたように彼の手から箱を取り上げ腕時計を彼の左腕にはめる


「デザインは大也くんが言ったように私が気に入ったものなんだけど、本当はペアで買うつもりだったのが先月カメラのレンズを壊しちゃって買い替えたから足りなくなっちゃって…まさか同じもの貰えるとは思ってなかったから嬉しい」

パチンと金具をはめる


「ピッタリ…」

大也くんが時計をはめられた自分の腕を凝視する


「うふふふふ」

種は明かさず意味深な笑いだけをお届けする



「内緒にするなんて……お仕置きが必要かなー?」

「え?いやぁお仕置きは間に合ってるかなぁー?」

いつの間にかソファに組み敷かれ悪魔な笑みをを浮かべる彼

「俺が足りない」

そう言って一度軽く唇を落とし私を肩に担ぎ寝室へと運ぶ


スイッチの入った年下男子は止められそうにありません