「可愛い~っ!!黒澤くんの猫?」
仔猫を撫でてみれば、嬉しそうに指をペロペロ舐めてくる。
~っ、人懐こいー!
んー、癒されるっ!
仔猫って、やっぱり可愛いなぁ~。
「いや、ちがう。…多分、捨て猫。」
「捨て猫…こんなに可愛いのに…」
黒澤くんの言葉が大きくのし掛かる。
どうして、人は自分の都合で動物たちを捨ててしまうのだろう。
こんな小さな猫を捨てるなんて…酷い。
「黒澤くん、この猫飼うの?」
「いや…俺んちは母親が猫アレルギーだから飼えないんだよ。」
黒澤くんを傘から見上げると少し悲しそうな顔をしていた。
…黒澤くんの家では飼えないのか。
可哀想だな、こんな雨の寒い中で。

