「…俺に見とれてんの?」 顔に熱が一気に集まった私に気づいた黒澤くんは、小さな子供が新しいおもちゃを見つけたときのように、妖艶に笑う。 「…っ、ち、ちがうもん。」 図星だったのが恥ずかしくて慌てて否定する。 顔が熱い…っ! 「ふーん、まぁいいや。 …これ、貸してやる。」 黒澤くんはいつものボーカフェイスな顔に戻り、なにかを私に差し出した。