叔母さんの言いたいことが分かった。


悠くんの体の為にも、今までのこと全部なかったことにした方がいいんだよね?


例えそれが、私にとって何よりも大切な思い出だとしても。


「…叔母さん。

私、家を出ていきますね。」


申し訳なさそうに、顔を下げている叔母さんにフッと微笑む。


そのときの顔は、作った顔なんかじゃなくて自然にでた微笑みだった。