夢を語ったのも、他愛のない話をしたのも、出かける約束をしたのもすべてあの場所だった。 ある意味で、俺と鈴の思い出の場所。 …最近は、鈴と気まずくなってたから行ってなかったのだが。 「噴水の前…?」 聞き返すかのように鈴の顔を見る。 「…話したいことがあるから。 私の気持ち聞いてくれる?」 真剣なのに、どこかフニャッっと笑う鈴。 鈴の笑顔をこんな身近で見たのはいつぶりだろう。