「…まだ、彼女じゃないよ。」
顔を枕に埋めながら、赤くなっているだろう顔を必死に隠す。
「えっ~?悠斗の片想い~?
もしかして悠斗が最近、よく笑うようになったのはその子のおかげかしら?」
信じられないわねっと言いたげな母さんの声。
まぁ、信じられなくても当然だよな。
俺、女嫌いだし。
俺、自分でも気がつかないうちによく笑うようになってたんだ。
「まぁ、そんなとこ。」
俺と佐倉は…一応、両想いなんだろうか?
バッと顔を上げれば、母さんと目が合う。
「…で、なんて言う子なのぉ~?」
ニヤニヤしながら聞いてきた母さん。

