だから、この想いちゃんとあいつに伝えてぇ。
…はやく、明日になんねぇかなぁ。
柄にもなく、心臓の音が速い。
ーーートントン…
「悠斗~?入るわよ~。」
「…ん。」
部屋に入ってきたのは、俺のおふくろ。
やべっ、母さんに対しておふくろって呼ぶと「まだ、そんな歳じゃないわよ!女は繊細なんだからね!」
って怒られるんだよな。
めんどくせぇ、母親。
…嫌いじゃないけどさ。
「母さん、なんの用?」
久しぶりに俺の部屋に入ってきた母さんは、嬉しそうにニンマリっと笑う。
「たまには、可愛い息子と出掛けようかなって思ったのよ。悠斗、明日…暇?」
…母さんと出掛けても荷物持ちにされるだけなんだけど。
それに、明日は…
「…悪いけど、明日は無理。」

