精一杯の想いを君に贈る*この想いは君にだけ








「はぁ…はぁ。」


勢いよく走る。


きっと彼ならここにいるはず。


私には確信があった。


だって、私はずっと彼を見ていたから。



「黒澤くん…っ!!」


いつものように大きな木の下で本を読んでいた彼の名前を呼ぶ。


ここは私達が初めて出会った場所。


懐かしいなぁ…。


「お前…っ、なんで。」


彼は私を見るなり、大きく目を見開く。


困惑している様子が目に取れた。


黒澤くん…久しぶりだね。