それから、リボンはたくさんご飯を食べ
大きく育った。
母も父も、元気を取り戻した。
アニマルセラピーってやつかな。笑


嬉しかった。また家族として、生きていけるのなら…。

元気を取り戻していく一方、リボンは不思議な行動をとるようになった。

テレビを観る時、私の右隣に座り、星型のクッションにもたれる。
お姉ちゃん…?


私がお風呂に入る時、脱衣所で待っていてくれる。
私が出かける時、玄関まで送ってくれる。
私が徹夜で勉強するとき、うとうとしながらも隣で起きていてくれる。

私が起きたら、ベッドの側のスリッパを揃えていてくれる。しっかり者の姉と、おっちょこちょいな妹、私。似ている…。

それからどんどん姉に似てきて…
私はどんどん悲しくなる一方だった。


ある日事件は起こった。
今までのものが、たまりにたまって、爆発してしまったのだ。



『ねぇ!リボンはなんで、お姉ちゃんみたいな行動とるの!?美波に思い出させたいの!?美波のこと…悲しませたいの!?苦しめたいの…!?そんな子だったんだ…あんたなんか、拾わなきゃよかったよ!だいたいなんなの!ちょこちょこちょこちょこついてきやがって!ご飯ねだってばかり!少しは人間の気持ちも考えてよ……!』




言ってしまった…。
リボンは何も悪くない。
なのに…なのに…。




リボンは、悲しそうな顔で家を出ていった。








それから3ヶ月。
リボンは帰ってこなかった。