“ プルルルル プルルルル ”

「はい、もしもし?」
「もしもし。私南警察署の者です。瑞原さんのご家庭でよろしかったでしょうか?」
「はい。そうですけど…?」
「瑞原さんの長女さん、杏奈さんが先ほど交通事故でお亡くなりになりました。今から市立病院に来られますでしょうか?」
「……い、今から、行きます…失礼します。」

『お母さん…どうしたの…?』
私の姉は、今日服を見に行くために出掛けていた。それに何か問題でもあったのだろうか…?

「お姉ちゃん…死んじゃった…」
呆然としたお母さんが何を言ってるのかがわからなかった。
『…!待…って…?お姉ちゃん…死んじゃったの…?う…そ…だよ…ね…?』
「…」
『ねぇ!お母さん!嘘だよねぇ!?』


私は嘘であって欲しい…そう願うばかりだった。しかしそんな私の願いは儚く散っていき…


気づけば病院の地下にいた。
冷たくなったお姉ちゃん。
あんなに暖かかったのに。



包帯でぐるぐる巻きにされたお姉ちゃん。
顔が…見えないよ…

お姉ちゃん…会いたいよ…