【企】拒絶男子

「女子を拒絶しすぎてて、男好きなのかもって疑ってる子がいたよ」

「左様か。まぁ、なんとでも言え」


わたしには、教えてくれた

先生の、アドレスも、電話番号も、ラインも。


先生は、受け取ってくれる

わたしからの……バレンタインチョコは。


「来年のバレンタインは、苦めのにしようかな」

「なんでもいいよ」

「でも、チョコは苦手……なんだよね?」

「食う。綾からもらったのは」


先生は、いつだって……

わたしに〝特別〟をくれる。

それは、嬉しくもあり、もどかしくも……ある。


好きな人がいること

初デートの話

彼氏のどこが好きか


そんな当たり前のような女子トークに

わたしは嘘で塗り固めた会話でしか入れない