【企】拒絶男子

「シゲ、昨日あんまり寝てないの?」

「美味いもん食ったから、眠い」

「……っ、ほんとに?」

「あぁ」


あなたはいつだって、わたしの前では、肯定し続ける。


「……ねぇ、シゲ。みんなから、なんて言われてるか知ってる?」

「俺が?」

「そう」

「知らねぇな」

「知りたい?」

「どっちでも」

「……拒絶系イケメン」

「なにそれ」


鼻でそう笑うと、目をつむった。


「みんなが、不満げに言ってる。稲田先生は、アドレスも、電話番号も、ラインも教えてくれないって」

「んなの、当たり前だろ」

「……っ、あとね、バレンタインチョコも毎年断られるって」

「甘いの、嫌いだからな」