「そうだよね。私も本当にそう思うんだ」
今日はスプーンを持つ指先までほかほかしている。
誰かにあたためてもらう必要はない。
「大体さ、富樫さんだって紹介してもらって食事の約束しただけでしょう?適当な発言に引かれてこれっきりってことだって十分考えられるんだからね!自分が選べる立場だと思ったら大間違い!」
あー、それはそうだね!
なんで「伊月君と富樫さんの間で揺れる私」ってひたってたんだろう?
どっちも私を好きなわけじゃなかった!
マイナス2ポイント!
「はーい。気をつけるー」
「また、適当に返事して!」という有紀の声を聞き流しながら、やっぱり普通の味のチャーハンをもりもり食べ出した。
昼休み終了まであと少ししかない!



