あああ、来なきゃよかったよ!
でも、これはありがたいことなんだろうなあ。
もう何年かして本当に出会いがなくて独りぼっちだったら、「トキメキ!」なんて言ってないで誠実に一緒に生きられる相手を見つけたいと思うのだろう。
そのタイミングだったなら、素直に感謝してこの話を受けられるだろうに。
今は、どうしても気持ちが一方向にしか向かない。
少し離れたところでは、相変わらず伊月君と風見さんが会話を続けている。
職場の飲み会だからもっとみんなと交流するべきだと嫉妬混じり(かなり濃いめ)で思うけど、もう二人の世界で周りは見えていなそうだ。
「課長、どうぞ!」
「おっと。じゃあ、咲里亜さんも」
「ささ、課長」
「はい、咲里亜さん」
「課長・・・、ママ!同じのあと━━━━━2本追加!!」



