ゴッという鈍い音が、聞こえた。



今の音……何?



何か鉄のようなものが当たったような音………。



「おねえちゃん…どうしたの?」


舞衣が目を覚ました。


「う、ううん……なんでもない」

「そっか、ふわあぁ……」


大きなあくびを一つして、舞衣はまた眠った。


き、気のせい………だよね?

だって、ここは子どもだけの世界。

広汰おにいちゃんがつくってくれた、平和で自由な世界なんだから……。


そう言い聞かせて、私は眠りに就いた。