大人のいない世界

「そっか……よかった」


私は、胸をなで下ろした。

とりあえず、みんなは無事。

その事実だけで、すごく安心することができた。


「それと、さっきも言ったけれど、この話は他の子ども達には話さないように。

大人と子どもが一緒に暮らすことはできない。

大人が子どもを傷つけてしまうからね。


特に、杏奈と一緒に暮らしている翔と舞衣は、とても杏奈のことが大好きなようだから、つい喋りたくなってしまうかもしれないけれど、ダメなものはダメなんだ。


守ってね。
約束」


そう言って、広汰おにいちゃんは私に小指を差し出した。


「うん、わかった」


頷いたあと、私はおにいちゃんの小指に、自分の小指を絡ませた。