「最期だから、教えてあげるわ。

私はね、もともとアンタを裏切るつもりでアンタに協力していたのよ。

アンタのことなんか大嫌いだしね」


俺の後ろにいる鈴が、言う。

広汰君が、徐々に俺に近づいてくる。

殺される。


俺は、広汰君に殺される。


「杏奈は寝返ったよ。

福也君と協力していくうちに、段々と自分が本当に望んでいるものが、目指しているものがわからなくなったってさ」


広汰君が言う。

さっきから、全く表情が変わらない。