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実君が死んで、数日後のことだった。




「私、今日殺されるわ」




俺の目を真っ直ぐ見て、鈴がそう言った。


「本当か」

「ええ。

今日、私の十六歳の誕生日なのよ。

『そろそろ、鈴も大人の世界へ連れて行かないとね。
今夜あたり、迎えに行くよ』って、広汰が言っていたの」

「……そうか」


いよいよ、鈴が殺される番がやってきてしまうのか。