「もう、嫌だ…………」


みんながいる図書館の管理室で、力のない声で春子ちゃんがこぼした。


「きっと、いつかは俺達も殺されるんだ…。

新太みたいに、胸に手を突っ込まれて……血まみれになって………殺される、殺されるんだ……………。


殺される、殺される、殺される、殺される………!」


呪文のように“殺される”と繰り返して頭を抱えているのは、実君だ。


「そんなことないって。

大丈夫、きっとたくさん人を集めれば、広汰君に勝てるはずだ。

だから………」

「そんなこと、あるわけないだろ!!」


福也君の言葉を、実君が遮る。