大人のいない世界

コンビニの隅に、ぽつんと座っている実君の姿を見つける。

「実君」


福也君が、実君の名前を呼び、実君が反応する。


「えっと………君達は確か………。

福也君と………杏奈だったか?

福也君のほうは、随分久しぶりに会う気がするけど…今まで何してたんだ?」

「ちょっとな。

実は、実君に話したいことがあって、ここに来たんだ」

「話したいこと?」

「ああ」


それから、福也君は全てを実君に話した。


十六歳になると、広汰おにいちゃんに殺されてしまうこと。

実際に、森にはたくさんの死体があること。

私達は広汰おにいちゃんに見つからないように、図書館の管理室に住んでいること。

そして、私達はおにいちゃんとこの世界を正すために、大人を集めようとしていること。