図書館の管理室で暮らし始めて一週間後のことだった。
「次、殺される人がわかったわよ」
鈴ちゃんは私と福也君におにぎりを渡しながら、言った。
「次殺されるのは…コンビニに住んでいる実(ミノル)君と公園の近くの大きい家に住んでいる春子(ハルコ)ちゃん、あと顔は知らないけれど、新太(アラタ)っていう人らしいわ。
どうやら、今夜殺すみたいよ」
「今夜………か」
福也君が呟く。
実君といえば、もともと家がコンビニで、世界から大人が消えた日からもずっとコンビニに暮らしている、少し細めの男の子だ。
春子ちゃんは、確か小学生の頃塾で一緒だった子だ。
新太っていう人は……私もよくわからない。
鈴ちゃんは広汰おにいちゃんと一緒にいて、その殺される予定の三人に会わせないようにし、その隙に私達はここから一番近い、実君が住んでいるコンビニへ向かった。