大人のいない世界

「それ……私も、加わりたい。

私も、もう十六歳で、きっと小さい子達からしてみれば大人で、みんなが嫌う存在かもしれない。

私のお父さんやお母さんのように……、子どもを傷つけてしまうかもしれない。


だけど、私は、大人がいる世界を、もう一度見てみたい!

たくさんの新しい本が読みたい!

世界に大人がいれば、きっと他にもたくさんやれることがあると思う。


だから、私も加わりたい!」


もう、翔や舞衣を傷つけたときみたいな失敗は、起こさない。

絶対に、この世界を正してやるんだ。


福也君は真剣な表情で私の目をじっと見たあと、笑った。


「ああ、杏奈ならそう言うと思った。

実は、仲間はもう一人いるんだ」

「もう一人?」

「そう、鈴だ」

「鈴ちゃんが!?」