大人のいない世界

「だって、嬉しいんだもん…………。

よかった……生きている大人がいて、本当によかった………っっ…!!」


しかも、生き残っていたその人が、福也君だったなんて…。

なんと言葉に表せばいいのかわからないくらい、胸がいっぱいだ。


さっきまで絶望の淵に立たされていた私だけど、今は小さな希望が、すごく嬉しい。


福也君は黙って、そんな私の頭を優しく撫でた。


載せられた福也君の手のひらは大きくて、温かくて、優しくて…。


私は、さらに泣いた。