そのまま、ずっと大きな家で私はひとりぼっちで暮らしていた。

翔と舞衣が台無しにしてしまった食料はすべて捨て、新しい食べものを他の子ども達からもらった。

半分の食パンをもそもそと口に含みながら、ぼーっと天井を見つめる。


翔と舞衣を追い出して、もう何日だっけ?


あの日の次の日の朝、少しやりすぎたかなと思って玄関の扉を開けてみたところ、二人の姿はなかった。

ただ残されていたのは、翔の血だけ。


血が出るほど、私は翔にひどい暴力をしていたのだ。


二人は、一体どこへ行ってしまったんだろう。


でも、二人を捜す気にはなれなかった。

だって、もうどうでもいいから。


そりゃあ、私が親なら、二人を育てる義務があるかもしれないけれど、私は二人の親じゃない。

親じゃなければ、大人でもない。