考えている場合じゃない。

ナナを連れ去ったあいつを追わないと!


私はすぐに外へ出て、あいつのあとを追う。

あいつは、二階から、しかもナナを抱えた状態で飛び降りたというのにもかかわらず、普通に走っている。

眠っているナナを抱えているだけでも、かなりきついはずなのに。


あいつは・・・一体何者だ!?


外はくらいので、すぐに姿を見失ってしまいそうなるが、私は必死で追い続ける。


なんであいつがナナを。

ナナが危ない。

あいつは何者?

もっと速く走らないと、まかれる。


そんなことばかりが頭の中でぐるぐる回る。