大人のいない世界

おにいちゃんって、何者なんだろう………。

不思議な、男の子だ…。


ナナと話しているうちに、だんだんと眠くなってきた。


「ふわぁあ…………。

眠いね………」


私は大きなあくびをする。

それを見て、ナナは笑う。


「そうだね。

そろそろ寝ようか」

「うん」


ナナは、部屋の電気を消した。

私は瞼を閉じる。

さっきまで二人で楽しく喋っていたのに急に静かになったので、なんだか不思議な感じがする。


ああ………ナナも大人の世界へ行くのかぁ……。

今まで大人の世界へ行った、十六歳のみんなのように。

だけど、やっぱり不安。

広汰おにいちゃんから聞きたいことは大体聞いたから、もうなにも不安なんてないはずなのに。