そして私達は、何事もなく平和な朝を迎えたのだった_________


朝、やけに早く目を覚ました私は、急いで隣にいるナナのようすを見る。

ナナは静かに寝息を立てている。

どこもおかしなところは見当たらない。


「よかった………」


消えてなくて、よかった………。


やっぱり、あれは私の勘違いだったんだ。

きっと美佳ちゃんは、無事に大人の世界に行ったんだね。


あれ、でもなんで………ナナはまだ大人の世界に行っていないんだろう?

いや、そもそも福也君や蓮君…過去に消えた十六歳の人達は、みんな十六歳になってしばらくしてから消えていた。

なのに、どうして美佳ちゃんは十六歳になった次の日に消えたんだろう?


前にナナも言っていたけど……。