大人のいない世界

「ナナを“あの世界”に連れて行くまでには、まだ時間がいるかな……」


「え?」



それってどういう…………。



「ちょっと、図書館に何も用がないのなら、さっさと出て行ってちょうだい。

利用者にとっての迷惑でしかないわよ、あんた」


鈴ちゃんが、強い口調で私に言う。


「ご、ごめんなさい……」


そう言って、私は図書館を出た。