「もうそろそろ来期の経営計画発表ね」
「あ、そうですね」
毎期恒例のそれは、通常は会社の大会議室で行われるのだけど、今期は創立五十周年の節目なので駅前の一流ホテルで行われる予定。
豪華な食事も出るそうで、楽しみにしている人が多くいる。
「その時に社長から、北条君か、滝島かどちらかの名前を呼ばれるの。呼ばれた方が次の部長になるそうよ」
「そうなんですか?……松島さんどうしてそんなこと知ってるんですか?」
奏人が話したとは思えないけど。
松島さんは呆れたような顔をした。
「ある程度の情報収集力のある人なら予想出来ることよ。今のところ北条君が優勢ね」
「ほんとですか?」
嬉しい情報に顔を輝かせる私に、松島さんはしらけた顔をした。
「随分嬉しそうね。気持ちは分かるけど周りにばれるわよ」
「あ、すみません……」
慌てて表情を引き締める。
「あ、そうですね」
毎期恒例のそれは、通常は会社の大会議室で行われるのだけど、今期は創立五十周年の節目なので駅前の一流ホテルで行われる予定。
豪華な食事も出るそうで、楽しみにしている人が多くいる。
「その時に社長から、北条君か、滝島かどちらかの名前を呼ばれるの。呼ばれた方が次の部長になるそうよ」
「そうなんですか?……松島さんどうしてそんなこと知ってるんですか?」
奏人が話したとは思えないけど。
松島さんは呆れたような顔をした。
「ある程度の情報収集力のある人なら予想出来ることよ。今のところ北条君が優勢ね」
「ほんとですか?」
嬉しい情報に顔を輝かせる私に、松島さんはしらけた顔をした。
「随分嬉しそうね。気持ちは分かるけど周りにばれるわよ」
「あ、すみません……」
慌てて表情を引き締める。

