別れたいのに愛おしい~冷徹御曹司の揺るぎない独占愛~

後片付けをしてから家を出た。

図書館に行って借りていた本を返してから、コインパーキングに向かう。

昨日と同じように、奏人が助手席のドアを開けてくれる。

また朝美さんが来たらどうしようと思ったけれど、そんな事はなく無事車に乗り込む。

奏人も直ぐに運転席に来て、楽しいドライブに出発した。


高速で横浜に行き、海の見える公園でのんびり過ごした後食事をし、その後少しショッピングを楽しんだ。

奏人は以前と変わらず優しくて気を遣ってくれたけれど、デートの質は激変した。

ディナーでは口の中で溶けてしまいそうな高級な肉をご馳走してくれた。
食事中に改めて感じたけれど、奏人が食事をする所作はとても綺麗。

しっかりとした躾を受けて来たんだと感じる。
お父さんが元御曹司な訳だし、どこに出ても恥ずかしくないようにと育てられたのかな?
私も意識して背筋を伸ばし、少しでも綺麗な仕草に見えるようにする。
奏人に相応しくないなんて思われたくないから。

食事の後のショッピングでは、立ち寄ったジュエリーショップで、小粒だけど本物のダイヤのネックレスをプレゼントしてくれた。

勿論初めは断ったんだけど、よりを戻した記念にって奏人が譲らず、私としてもとても気に入ったネックレスだったので貰ってしまったのだ。