優しい吐息







「生きる?」

「じゃあね」



それだけ言って、背中を見せた

悲しい音楽が流れていた気がした

それが、とても綺麗で

でも、とても寂しげだった



「……………………」



寂しいのかな?

私の胸に、一つの穴が出来て

そこに風が通っている気がした

冷たくて、痛い風

ここは君の在り処だったから

私のここに穴が開いてしまったの



今でも

誰と居ても

私は一人だった気がするのです

見捨てては居ないと思う

見捨てられてないと思う

帰る在り処があっても

私には居場所が無いと思ってしまうのです