私にとって現れないことは好都合だ。
きっと私は何も出来ない。


……ここは私が初めて連れ去られた時に入れられていた部屋

当時のまま残っている。

床や壁には無数の赤黒くなった血後がベッタリついている。
全て私の血。

忘れない。
忘れたくても……忘れられない…………。

いつまで経ってもつきまとってくる。
まるで忘れるなと言うように、いつもいつも。
今だって恐怖で身体が震えている。

早く…こんな部屋早く出たい………。




私「……助けて…、助けて響っ……!」