あの時君が伸ばした手は

隅田さんの言葉を聞き、僕は竹田さんに会いに行った。


彼女は実家暮らしだ。

江角も実家暮らしの彼女の家にそう長くは居座らないだろう。


思いきってインターホンを押す。

『はい……。』

竹田さんの声が聞こえた。

カメラがあるから僕の顔が見えるのだろう。

「あ、ちょっといいかな?」

『…………。』