バイトを退職した次の日、私は繁華街を散策していた。 土曜の昼間ってこともあって人が多い。 特に買うものもないので気ままに歩いていると、。 「―――あの、」 ふと背後から肩を叩かれる。 私はそれに足を止め、振り返った。 ……そこにはスーツ姿の男性が。 歳は20代だろうか。 黒髪、一重瞼の爽やかなごく普通の男性。 一体、何なんだろう。