私は弟フェチだ

「館田さーん!」

不意に声を掛けられるが後ろを振り返っても誰もいない。


気のせいかとも思ったが、確かに私の名字を誰かが呼んだのは確かだ。


立ち食いアスナとか現実世界では呼ばれているので、館田さーんはすごく新鮮なのだから聞き間違えをするわけないのだ。


しかも声が可愛いからなおさらに。


「聞こえてないのかな？」


声がした方にまた視線をやるが姿はみえない。

「館田さーん！」


まただ。この辺りから？


手で聞こえてきた方に触れてみることにした。


「いやん☆やめてよくすぐったいよ～」


「誰かいるの？」


「西園寺チカゲだよ？分からないの？｣



わかるはずもない。だって姿はみえないのだから。



｢姉ちゃんが透明な薬を手に入れて、色々♂に悪さをするから僕もついでに飲んでみたんだ☆｣


え～～そんな話だったの？


ブラコン学園って。


陽菜ちゃんが好きそうな話に興奮しながらオススメをしてきたことを私は思い出した。
乙女ゲームでイタズラするのが陽菜ちゃんは大好物だし。