私は弟フェチだ

「大変だ!!またアマケンが水溜まりでおもちゃの剣を振り回してるぞ!! 」


教室に入ってきたクラスメートの不意の台詞に私は妄想をやめる。

雨水剣くんアマケンくんは、水溜まりで剣を振り回してバシャッバシャッするのが好きなちょっと変人な人だ。


それはいつものことなのに、今日はなんだか他にも大変なことが起こってるみたい。


「それも、分身してるからアマケン100人とか信じられるか?」


さすがファンタジー学園のアマケンくんだ。ファンタジー学園だから彼は魔法を一応使えるみたいだ。


得意な魔法が分身ってヒロインがゲームで言ってたっけ?


ヒロインの弟が好きと言っても、本編にはあまり出てこないので知識は浅い。分かることはヒロインがちょっと説明することと
後は冊子のプロフィールとか、VFBとかの浅い知識だけ。



「今日はすっげーな!」


他のクラスメートが教室に入ってくる。
もう少しで昼休みも終わりなので黒板を見にきたのだろう。


「昨日はカエルとカエルダンスしてたって噂だぜ?」


カエルダンス??


私の頭にはたくさんの?マークが浮かぶ。
カエルと言えばあの緑色のカエルが脳裏に浮かんだ。おまけにゲコゲコと私の頭の上でカエルは鳴いた。