「茜、俺のこと、好き?」

先輩は私を膝の上に乗せながら聞いてきた。

「もちろん!大好きです。」

私は顔だけ先輩の方に向ける。

先輩は私の答えに満足したのか、そのまま抱きしめた。

「卒業しても茜いなくて生きた心地しなかった。」

先輩は私の肩に顔を埋めながら呟いた。

私って先輩にそんなふうに思われてたんだ…少し照れるかも。

「だって、茜、高校でモテてそうだから…。」

いやいや。私なんかより藤崎君のほうが凄いです。

「4人でしょ?」

先輩は私の耳元で呟く。

「春休み前に随分告白されたんだね。」

……なんで先輩が知ってるの?

だって、あれは先輩が卒業した後のはず。

まさか、誰かが先輩に言っちゃったのかな。

「俺の茜に告白とかいい根性してるね。」