目を開けると月明かりに照らされた先輩が心配そうな顔で私を見ていた。

「茜?うなされてたよ。大丈夫?」

先輩がそっと、私の頬に流れる雫を指ですくった。

なみだ…?

「先輩、一緒に寝てもいいですか?」

先輩は私の頭をなで、ベットに入る。

私は先輩の右手に少しだけ触れた。

私の思いが通じたのか、先輩は私の左手を優しく握った。

「俺がいるから。」

先輩の低い声を最後に私は眠りについた。