「茜?」

きょとんとした表情の先輩。

さっきは気づかなかったけど、いつの間に先輩の手握ってた!?

私は急いで手を離す。

さっきまでの先輩の体温が離れてしまって少しだけ寂しい。


先輩はそんな私に気を遣ってくれたんだと思う。

「寒いから繋いで帰ろう?」

私は赤面しながらも小さく頷く。