私の彼。

「勉強…できなくても?」

「うん。」

「方向音痴でも…?」

「うん。」

「どんなに私が間抜けでも…?」

「うん。茜が横にいないのは怖いよ。」

先輩は優しく私を抱きしめてくれた。

「茜、愛してる。」

それから、私の涙がやむまでずっと抱きしめてくれた。