私の彼。

袋は私が寝ていたせいもあって、ぐしゃぐしゃになっていた。

これじゃあ、チョコは大丈夫でもクッキーが…。

「今回は失敗作みたいです。またあとで作り直すので次は頑丈なの作りますね。」

頑張ったのに…。

私は溢れそうな涙を我慢しながらポケットに袋をしまった。

「これ、俺のために作ってくれたんだよね。」

先輩はポケットにしまおうとする私の腕を握り、袋を取った。

「あ、それ、中が…。」

案の定、クッキーは粉々に砕け、チョコは歪な形になっている。