私の彼。

「先輩、右肩濡れてませんか?」

私はさっきから我慢していた言葉をようやく口にした。
やっぱり、傘に2人入るのは無理があったのかな。

私が濡れないように先輩が傘を傾けてるおかげで、私は平気だけど…。

先輩の右肩が濡れてる…。

気遣ってくれてるんだろうしあんまり言わない方がいいのかもしれないけど、私彼女だし、そんなの関係ないよね…?

「こんなのすぐかわくよ。」

先輩は自身の右肩に目もくれず、私に笑いかけた。

その笑顔最強の武器ですね…………。